Blu-ray Disc レコーダー導入


 ブルーレイディスクレコーダー1号機の発売から8年余。テレビ放送がデジタルに移行したことでデジタル放送に対応したレコーダーの導入を迫られ、職場のレコーダーを借用してはその場をしのいでいた私も遂に導入を余儀なくされました。また、アナログ入出力(RCAピン端子)が近々搭載されなくなるという驚愕すべき事実を前に、慌ててこのタイミングで導入したのも事実です(最近ではS端子を搭載しない機器が既に大多数を占めている)。既存の機器とのインターフェイスとしても、保有している映像コンテンツのプラットホームとしても機能してもらわなければなりません。熟考の末、ソニーの(一世代前の)フラッグシップモデル・BDZ-AX1000を購入しました(HDD容量とディスク増設機能を除けば現行モデルとほぼ同等の性能)。基本性能は(アナログ入力の画面で視聴していても)満足できるものでしたが、なまじ職場の東芝製レコーダーに慣れていたこともあって編集機能が物足りなく思えてなりません。特に主たる用途である手持ちのエアチェックテープやLDの保全を考える時、東芝機では出来たいろいろな設定や変更が出来ないのはかなりストレスが溜まり、約半年後に意を決して東芝のフラッグシップモデル・RD-X10を購入。しかしこれで終わりではなかったのです...

機能 BDZ-AX1000 RD-X10
BDからHDDへの書き戻し ×
複数タイトル・チャプターの一括削除 ×
プレイリストへのチャプター単位での切り出し
(全て書き出してから部分消去)
プレイリスト内のチャプター順序変更
(全て読み込んでから部分消去)
DVDメニューへのサムネイル表示 ×
チャプターサムネイル設定 ×
チャプター名設定 ×
DVテープ途中からのキャプチャー ×
HDD内タイトルのフォルダ管理
(記録時のみ指定可能)

 特に必要と思われる機能について両者の比較を一覧にしてみました。世間の方と異なり、主な用途は過去の資産(エアチェックテープやLDソフト等)の保全であり、新規エアチェックの比率はかなり低い筈です。また、ケーブルテレビ経由で受信する都合上、BSデジタル放送関係の機能も問題にしていません。HDDを恒久的な置き場とすることは危険(コクーン内のデータは回収不能になってしまった)でありしかるべき編集をした後BDに書き出すことを心掛けるので、HDD容量だとか外付HDD増設機能等も割とどうでもいいと考えています。
 デジタル放送は録画時に番組データを一緒に記録することと規格上BDにはメニューが存在しないことから、BDZ-AX1000をはじめとする多くの録画機は1タイトル1番組というスタンスなのだと思われます。しかし1枚のソフトに何話も記録されているLDや1本のテープに何話も記録されているエアチェックテープ等のバックアップでは、一続きに取り込んだものを編集の段階で切り分けて全てのタイトルに識別の為のタイトル名を付けるのは大変です。RD-X10では各話タイトルが表示されている画面をサムネイル設定できるので非常に有り難く、購入した甲斐があったと思います。
 しかし、RD-X10ではBDからHDDへの書き戻しができません。この機能が備わっているなら、BDで保存しているタイトルをいつでもHDDに書き戻して編集したり、メニューを付加して再度DVDに書き込んだりできるのですが...(ちなみにDVDからの書き戻しは両機とも不可)。ソニーがファームウェアのアップデートでBDZ-AX1000等での書き戻しを可能にしたのに対し、東芝は後続の普及機から書き戻し機能が搭載されています。RD-X10はフラッグシップ機でありしかも後続が発売される様子が無いので、何とか書き戻しに対応してもらいたいのですが(有償アップグレードでも良いので)...この為だけに普及機を購入するのは正直気が進みません。


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