仮組から完成まで


 ある程度以上に大きい「ハリボテ」では仮組という工程が不可欠です。
 何故なら、

(1)必要な部品が全部作ってあるかどうか確認する

(2)製作者全員で全パーツを眺め、大きさや形が間違っていないか判断する

という2つのことをしなければならないからです。
 仮組は作業の進行状況に応じてできれば2回は設けたいところです。時期の目安としては、約半分のパーツができたところで1回行うのが良いでしょう。
 1回目の仮組では大まかなパーツの大きさ(バランス)が正しいことを確認します。各自、自分の担当部位には目が慣れてしまっているので、努めて他人のパーツを客観的な視点で見るようにします。また往々にして、「造ったパーツを固定する方法を考えていなかった」「てっきり別の人間が造ると思い込んでいた」等の新たな問題点が明らかになるので、これらを修正した上で2回目の仮組に臨みます。
 2回目の仮組では1回目で発見した問題点が全て解決されていることを確認すると共に(もしも全ての問題が解決されていなければ、もう一度仮組が必要となる)、作業水準の均質化(どれ位のサイズまで細かい工作をするのか等)と最終的な組立手順を確認します。

 仮組で見受けられた問題点が全て解決され、最終的に定めた完成度で工作が終了したならば、塗装に移ります(製作・塗装同時進行というのも実際は良く有りますが、「塗り終わってから致命症に気が付く」危険性をはらんでいることを忘れずに)。塗装は余裕を持って行い、天候の悪い日には避けるのが無難です。できるだけ自然光の下で色を確認して下さい。
 材料が紙であれば、普通の色は水性ペイントを丁寧にハケ塗りすれば充分満足のいく仕上がりになります。模型用カラーや缶スプレーはどうしても高付くので、特殊な色が必要な場合に用いれば良いでしょう。
 「塗る」ことにこだわらず、色テープや金紙を貼り付けると簡単に思わぬ効果が得られるのでヒマを見て研究して下さい。

 全てのパーツが塗装まで完了した状態で、実際に組立(装着)を行ってみます。その際の注意点や組立の順序などを組立説明図のようにしてまとめておくと、製作者がいなくても使用できます。是非用意して下さい。
 展示や使用の最中に破損することが考えられるので、展示場やステージにボンド・色テープ・メンディングテープ・ホチキス・安全ピンなどを用意しておきましょう。


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